木村哲也(キムテツ)厩舎が不人気な理由を考える(一口馬主的考察)

競馬

2018年にステルヴィオでマイルCSを制し厩舎としてG1初制覇を飾った木村哲也厩舎。

マイルCS勝利後に木村調教師がノーザンファームの総帥である吉田勝己氏の目の前で号泣したのは新聞でも取り上げられていました。

G1初制覇を飾り右肩上がりでノーザンファームからの信頼も厚い木村哲也厩舎ですが、一口馬主の世界では何故か懐疑的でNG厩舎認定をしている人も多いです。

なんでみんなキムテツを嫌がるの?

私は以前からこのことが不思議でした。

私は一口馬主としては関西馬しか購入しないので関東圏の調教師に関してはあまり詳しくありません。

しかし近年は関東圏の馬も大活躍しているので意識しない訳にもいかなくなりました。

そこで木村哲也厩舎がなぜ過剰に嫌われているのかを調査してみることにしました。

木村哲也調教師プロフィール

まずは簡単に木村哲也調教師のプロフィールです。

1972年11月生まれの46歳。(2019年9月現在)

美浦所属。

2011年6月に厩舎を開業しています。

厩務員から調教師へ

木村調教師は2000年に競馬学校に入学し佐藤征厩舎の厩務員となりその後に美浦の厩舎を渡り歩きながら2010年に調教師試験に合格しています。

最近の調教師によくある海外での競馬研修は表立ってはしていないようです。

ただ調教師としての開業前に社台グループで研修していたとの情報もありますのでその時に海外での研修もしているかもしれません。

今現在ノーザンファーム生産馬を多数引き受けているのは開業前の研修時にできたコネクションからのものだと言われています。

主な管理馬とその傾向

画像は木村哲也厩舎の収得賞金上位の馬たちです。(2019年9月1日現在)

ノーザンファーム生産馬が多数在籍

賞金上位の馬たちはほとんどがノーザンファームの生産馬です。

ノーザンファーム以外だとエスティファーム、ダーレーなどからも馬を預かっていますがそれほどの結果は出ていません。

ノーザンファーム関連だと思うのですが外国産馬も多く預かっています。(代表馬はアルビアーノ)

一口クラブ(特にシルク)の所有馬が多い

木村厩舎に所属する馬は一口クラブの所有馬が非常に多いです。

収得賞金上位の馬たちの顔ぶれもほとんどが一口クラブの所有馬です。

個人馬主の名前は吉田和美氏や吉田勝己氏の名前がチラホラ見えますがこの両名はノーザンファームの経営陣です。

特にシルクレーシングの所有馬が多くゼーヴィントやプリモシーンで重賞勝利も飾っています。

それとノーザンファーム関連でもセレクトセールで高額購入された個人馬主の所有馬がほとんど見られないのも特徴です。

ノーザンファーム天栄とは蜜月な関係

これは有名な話ですが今現在飛ぶ鳥を落とす勢いの外厩である福島のノーザンファーム天栄と木村厩舎は蜜月の関係にあります。

ノーザンファームの生産馬はノーザンファーム天栄で調整してからレースを使いますので徹底したノーザンファームのバックアップが受けられます。

ノーザンファーム天栄の開業が2012年前後ですので木村厩舎の開業と重なり上手く時流に乗れたような感じです。

木村哲也厩舎が不人気(嫌われている)理由

それでは木村哲也厩舎が何故か不人気な理由を探っていきましょう。

ノーザンファーム生産馬が多すぎ成績が注目されすぎている

まず考えられるのはノーザンファームの生産馬が多数在籍しているので管理馬の成績が良くも悪くも注目され過ぎているというのがあるでしょう。

特に会員数が多くて語られることの多いノーザンファーム系一口クラブの所有馬は会員からの文句がネット上で飛び交っています。

木村哲也厩舎はノーザンファームの一口クラブ専用厩舎と言ってもいいくらいクラブ馬が多いのでちょっとしたことでも過剰に話題になりやすいのかもしれません。

他牧場生産馬や個人馬主の馬をもっと預かっているならここまで注目されることもなかったかもしれません。

ノーザンファーム天栄任せなイメージが出来上がっている

木村哲也厩舎の馬はノーザンファーム天栄からのいわゆる10日競馬でレースに出走することが多いので「本当に自分で調教しているのか?」と懐疑的な目で見られているところがあります。

一部では調教師ではなく餌やり師なんて言われていたりもします。

しかし現在はノーザンファームの天下でどこの厩舎も同じような状況です。

関東トップの藤沢調教師でさえノーザンファーム任せのところも多いので木村調教師を責める必要はないでしょう。

木村調教師の性格がちょっとネガティブ(慎重すぎる?)

インタビューなどを見ていると木村調教師はちょっとネガティブというか慎重すぎるコメントをしていることが多いことに気づきます。

この辺りも木村厩舎が嫌がられる原因かもしれません。

一口クラブの馬ですと毎週のようにコメントを要求されますから繰り返されるネガティブワードに嫌気がさしている会員もいるのかもしれません。

やはり自分の出資馬は前向きなコメントが欲しくなるものですからね。

まあでもこの辺りは厩舎の実力とは全く関係ないものです。

結論:不人気な理由は注目度が高すぎるのが裏目に出ているから

木村哲也厩舎が不人気な理由はノーザンファームの一口クラブ向けの良血馬が集まりすぎて厩舎の一挙手一投足が注目されすぎていることが原因でしょう。

同じ良血馬でも個人馬主の馬ばかりならここまで厩舎に注目は集まらなかったことでしょう。

関西の池添学厩舎などもそうですが一口クラブの良血馬を預かりすぎると会員たちから叩かれやすくなるのかもしれませんね。

実は成績は年々右肩上がりです

上記の画像は木村厩舎の開業以来の成績です。(2019年9月1日現在)

なんと物凄い右肩上がり!!

2015年以降は勝率平均15%前後、2018年は年間48勝と文句の無い成績です。

関東のトップ厩舎である藤沢厩舎などと比較しても遜色ない成績です。

これだけの成績でなんで文句が出るのか不思議です。

まとめ

木村哲也厩舎のことを調べていてわかったのは木村厩舎は過小評価になっているということです。

一口クラブ馬主たちの風評被害的な情報で本来の姿が見えなくなっていました。

年間勝利数の推移などで冷静に調べて見ると真の実力がわかります。

一口馬主的には「木村哲也厩舎は買い」です。(あくまでも個人的な感想です)

かなり優秀な厩舎だと思います。

それでは。

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