アーモンドアイとサートゥルナーリアの3つの共通点とは?

競馬

牝馬三冠に加えジャパンカップを制して史上最強牝馬どころか史上最強馬との声も上がっているアーモンドアイ。

その桁外れの決め脚はあのディープインパクトにも通じるところがあります。

同世代の馬では太刀打ちできるような存在は見当たらないのですが、ひとつ下の世代にはサートゥルナーリアという超大物候補の牡馬が存在します。

このアーモンドアイとサートゥルナーリアは対戦するのも非常に楽しみなのですが、実は圧倒的強さ以外にも類似点や共通点がたくさんあるのです。

それではこの最強馬2頭の類似点、共通点を探っていきましょう。

母親が非常に良く似ている

アーモンドアイとサートゥルナーリアは父が同じロードカナロアという大きな共通点があるのですが、実は母親自身や母の血統構成も非常に似通っています。

アーモンドアイの母親フサイチパンドラは2006年のG1エリザベス女王杯の勝ち馬でオークスでも2着などがある名牝です。

セレクトセールで9000万円以上の値が付けられ、デビュー前から評判の素質馬でしたがセリ値に見合う活躍を見せてくれました。

一方サートゥルナーリアの母シーザリオもこれまた名牝で日米のオークス勝利という輝かしい競走成績を持っています。

つまり2頭ともに母親が日本のG1馬という共通点がまずあります。

母親同士の血統構成が非常に似ている

さらにフサイチパンドラとシーザリオは父親こそサンデーサイレンスとスペシャルウィークと違いはありますがスペシャルウィークは父がサンデーサイレンスなので親子です。

さらに母系を辿るとフサイチパンドラの母父はヌレイエフ、シーザリオの母父はサドラーズウェルズなのですがこの2頭はとも父がノーザンダンサーで、名繁殖牝馬であるスペシャルの子孫でもありますから4分の3同血の親戚同士なのです。

つまり母父は親子で母母父は血統構成がほぼ同じの親戚ということとなり、母親自身の血統構成が非常に似通っているのがアーモンドアイとサートゥルナーリアということになります。

まとめますと

  • 母がともに日本の中距離G1勝ち馬
  • 血統構成も類似

ということになります。

穏やかな気性の持ち主

アーモンドアイとサートゥルナーリアの父ロードカナロアは1200m戦を得意としたスプリンターです。

この2頭の母フサイチパンドラとシーザリオは牝馬ながら2000m以上の距離を得意とする中距離馬だったのですが、父ロードカナロアが生粋の短距離王でしたので2000〜2400mのG1を勝利する馬が生まれることなどおそらく誰も思ってもいなかったことでしょう。

ロードカナロアと同じく現役時代短距離王だったサクラバクシンオーの産駒は母親が長距離適性のある馬だったとしてもせいぜい1600mくらいまでしかこなせなかったのでとても不思議です。

2頭の父ロードカナロアは落ち着いた気性を伝える

アーモンドアイとサートゥルナーリアが中長距離をこなせる秘密は父ロードカナロアから受け継いだ気性にあります。

ロードカナロアは自身の落ち着いた気性を産駒に高い確率で遺伝させます。

この父から伝わった落ち着きがレース中の折り合い難をなくしてロスない競馬を出来ることになることでスタミナの消耗を最小限に抑えることが出来ています。

例えばアーモンドアイは桜花賞から一気に800m距離が伸びるオークスでは距離面の不安がささやかれていました。

しかしレースでは前半若干かかるそぶりを見せたもののすぐに落ち着いて好位からレースを進めることが出来ました。

通常、気性面に不安のある馬はレース序盤に好位置を取りに行けばかかってしまいスタミナをロスするので後方待機のレースに徹してしまうことが多いのですが、アーモンドアイは好位を取りにいってもすぐに落ち着きスタミナのロスを最小限に防ぐことが出来ていました。

これはかなり操縦性の高い穏やかな気性を持っていなければ出来ない芸当です。

サートゥルナーリアにも同じことが言えます。

デビュー戦やホープフルSではスタート後一旦は先頭に立つ競馬でしたが、デムーロ騎手が制御すると好位に控え折り合うことが出来ていました。

母シーザリオの産駒は気性が激しくレースで折り合いを欠くことが多かったので兄弟の中では異端の気性の持ち主がサートゥルナーリアです。

これも父ロードカナロアから受け継いだ気性のおかげでしょう。

アーモンドアイとサートゥルナーリアの強さの秘密の一つは間違いなく父から受け継いだ穏やかな気性です。

調教大将

アーモンドアイとサートゥルナーリアはレース前の調教でも敵なしという共通点もあります。

アーモンドアイは秋華賞前の坂路調教で4ハロン(800m)49.7秒という時計の出にくい美浦のコースとしては異例の好時計を馬なりでマークしています。

Wコースでの追い切りでも併せ馬では馬なりのまま相手馬を置き去りにするという調教を毎回のように見せます。

レース同様調教でもまともに相手がつとまる馬はいません。

同じくサートゥルナーリアも異常なほど調教駆けする馬として有名です。

デビュー前の調教ではCWコースでは2回目の本格的な追い切りにも関わらず古馬オープンのトーセンビクトリーを突き放し、前方を走っていた安田記念の最終追い切りの最中のペルシアンナイトにまで食らいつくという離れ業を見せています。

坂路調教でも栗東の坂路コースでは滅多に見ることのできない最後の1ハロン(200m)を11秒台を連発するなど桁外れの身体能力の高さを見せています。

調教駆けする身体能力も父譲り

2頭の父ロードカナロアはレースでも無敵の存在でしたが、調教でも桁外れの名馬でした。

坂路調教では毎回1番時計に近いタイムを掲示して同厩舎のカレンチャンやダッシャーゴーゴーといったG1クラスの馬たちでも寄せ付けませんでした。

アーモンドアイとサートゥルナーリアは父から落ち着いた気性とともに緩さの全くない筋力も受け継いでいるようです。

まとめ

アーモンドアイとサートゥルナーリアの共通点を探って見ましたが、共にG1馬だった母の能力をベースに父ロードカナロアの気性、筋力を受け継いでいることがわかります。

配合的にもそっくりなのでロードカナロア産駒が能力を引き出しやすい組み合わせなのかもしれません。

ロードカナロア産駒の他のG1馬であるステルヴィオも母父がサドラーズウェルズの弟フェアリーキングで母母父がサンデーサイレンスとやはり2頭と血統構成が類似していますからロードカナロア産駒の成功パターンなのでしょうね。

2019年の秋にはアーモンドアイVSサートゥルナーリアのレースがどこかで見られるのかもしれませんがこの2頭はジョッキーも同じルメール騎手になってしまうんですよね……

類似点が多いのはいいのですがせめてジョッキーくらいは違ってもいいんじゃないかと思うのですけどね。

ジョッキーの問題はありますが早くこの2頭の対戦が見たいですね。

それでは、また。

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