「握力100kg」
漢なら一度は憧れるステータスです。
かつて極真空手の総帥である大山倍達氏は生肉を引きちぎるなどのトレーニングの末に100kg以上の握力を手にし10円玉を2本指で曲げるなどのパフォーマンスを見せました。
ハンマー投げの金メダリスト、室伏広治氏は100kgの握力計を振り切りCOCグリッパーのナンバー3(握力100kg前後必要)を簡単に閉じたことで話題となりました。
最近では日本一の握力王、新沼大樹氏のバラエティー番組内での「トランプちぎり」のパフォーマンスに度肝を抜かれた人も多いでしょう。
しかしこの「握力100kg」という力はどういうトレーニングをして目指せばいいのでしょうか?
大山倍達氏は空手、室伏広治氏はハンマー投げのトレーニングの中で100kgの握力を手に入れましたが果たして一般の人が普通にトレーニングをして目指せるものなのでしょうか?
私の答えは「YES」です。
それは現代には「X(エックス)グリッパー」という究極の握力鍛錬器具が存在するからなのです。
X(エックス)グリッパーとは何?
Xグリッパーとは「アート工房K」という特殊なトレーニング器具を作っている会社が販売している握力専門のトレーニング器具です。
上から見ると手で握るハンドルの部分が「X」の形をしていることからこう名付けられました。
真ん中の部分のシャフトにウエイトトレーニングで使うプレートをセットすることで握力をウエイトトレーニングとして鍛えることができます。
数種類のタイプが販売されている
アート工房Kでは数種類のXグリッパーを販売しています。
基本的である「ノーマルタイプ」、ペダルを踏んでウエイトを持ち上げられる「ペダル式」、自分が乗れるステップとペダルが付いた「スペシャル&ペダル式」などです。
踏めばウエイトが持ち上がるペダル↓
自分が乗れるステップ↓
2019年現在では3種類が販売されています。
価格は6万〜7万円ほどでノーマル→ペダル式→スペシャル&ペダル式の順で高くなります。
ピンで手幅の調整も可能
本体の下に穴が空いていてピンの差し込みでハンドルの手幅を調整できます。
手が小さくても心配ありません。
この手幅調整することで握力トレーニングの負荷も変わります。
基本的に手幅が広い方がより強い力が必要となります。
握力130kgの新沼大樹氏もXグリッパーでトレーニングしている
最近バラエティー番組などによく出演し得意の握力超人技を披露している新沼大樹氏も実はXグリッパーでトレーニングを行なっています。
番組内で紹介しているCOCグリッパーはあくまでも競技用で普段のトレーニングはXグリッパーがメインであると本人も「IRONMAN(アイアンマン)」などの雑誌の中で語っています。
過去にはXグリッパーを使ったトレーニングのDVDも販売しています。(まだ販売しているかは不明)
Xグリッパーがなければ新沼氏の現在の握力はなかった
以前、新沼氏は雑誌の中でXグリッパーがなければ現在の握力は手に出来なかっただろうといった趣旨のことを語っていました。
COCグリッパーなどのハンドグリッパーを使用してのトレーニングは負荷の調整が出来ないので細かな強度設定ができません。
COCグリッパーのNO.2は握力70kg前後で閉じれますが、NO.3になるといきなり100kg前後の握力が必要となります。
COCグリッパーでのトレーニングは100kgのバーベルと150kgのバーベルでしか無いといった感じのトレーニングになってしまうと新沼氏本人も語っておられました。
新沼氏の130kgの握力を作ったのは間違いなくXグリッパーでのトレーニングです。
Xグリッパーでどんなトレーニングが出来るのか
それではXグリッパーではどんなトレーニングが可能なのでしょうか?
代表的なものを紹介します。
重量を調整しての握力ウエイトトレーニング
Xグリッパーを使用すればフリーウエイトトレーニングやマシントレーニングと同じように重量を増減させて負荷を調整しながらの握力のウエイトトレーニングができます。
昔、ブルース・リーが行なっていた独自の握力トレーニングと似たような感じのトレーニングになります。
Xグリッパーはプレートで細かく重量設定をできるので現在の自分の握力に丁度いい負荷のトレーニングが可能になります。
このプレートで重量を設定してのトレーニングがメイントレーニングとなるでしょう。
握力のネガティブトレーニング
ネガティブトレーニングというのは現在の自分の握力では閉じられない重さを他の力を使ってでも無理やり閉じてそれに耐えるといったトレーニングです。
Xグリッパーペダル式であるとペダルを踏めばプレートが持ち上がりハンドルが閉まりますのでこのトレーニングが簡単にできます。
ネガティブトレーニングは行うと握力計の数字が上がりやすいと言われています。
しかしこのネガティブトレーニングは非常に負荷が強く危険なトレーニングです。
トレーニングに体が慣れてから行うようにしましょう。
自重トレーニングも可能
ステップの付いたスペシャル&ペダル式のXグリッパーを使用すると自重(自分の体重)のみでXグリッパートレーニングが行えます。
どういうことかというとステップの部分に自分が乗ることで、ハンドルを閉めると自分の体が持ち上がり体重を利用したプレート無しでのウエイトトレーニングができます。
握力60kgくらいまでですとプレートが無くても自分の体重だけでも十分負荷の強いトレーニングになります。
Xグリッパーを使用したトレーニング例
ここからは実際のトレーニングの一例です。
8回が限界の重量×3セット
これはウエイトトレーニングで筋量、筋力をアップさせるための基本的なトレーニングです。
Xグリッパーを使用した握力トレーニングでも有効です。
- 8回連続がギリギリできるくらいの重量に設定する
- 3セット行い8回連続が2セット以上できることを目指す
- 8回連続が2セット以上できたら2.5kg重量を増やす
- セット間のインターバルは最低7分
- 4日に1回くらいのペース
このトレーニングは新沼氏も行なっています。
新沼氏はサイクルトレーニングというトレーニングを行っていて、あえて軽めの重量からスタートさせて6週間後のピークで記録更新を目指すといった内容のトレーニングを行っています。
ちなみに新沼氏のベストは2014年当時で127.5kg×8回だそうです。凄いですよね。
ネガティブトレーニングで30秒ほど耐える
これは効果的なのですが負荷が強すぎるトレーニングです。
例えば現在Xグリッパーで70kgが1回がギリギリ閉めれるとします。
この場合だと80kgの重量は100%閉じれないわけですが、これをXグリッパーのペダルを踏み込んで80kgを無理やり閉じます。
そして手でハンドルを握り込みペダルから足を離して80kgの重さを無理矢理耐えるというトレーニングです。
このネガティブトレーニングはCOCグリッパーでもよく行われますが非常に効果的です。
ただ負荷が強すぎますので1〜2週間に一度くらいの頻度でもいいくらいです。
Xグリッパーの注意点
Xグリッパーは素晴らしい器具なのですが扱いが難しい面もあります。
そこで私が気付いたXグリッパーの注意点です
フォームが難しい
Xグリッパーでのトレーニングはフォームが少し難しいところがあります。
特に高重量を使用する時なのですが体全体を使ってハンドルを持ち上げてしまうことがあります。
そうなると手の力というよりも僧帽筋や背筋、脚の筋力を使ってしまうことになり握力のトレーニングにはなりません。
握力を鍛えているつもりでも実際はデッドリフトをやっている…..といったことにもなってしまいます。
手前ではなく奥のハンドルでトレーニングすれば他の部位の筋力を使いにくい
これは私がやっているやり方なのですが、私は立ち位置から手前側のハンドルを使うのでは無く奥側のハンドルを使ってトレーニングをしています。
この方法でやると体がかなり前傾するのですが、すると丁度ハンドルの真上に上体がくるような状態でトレーニングすることになります。
そうなるとデッドリフトのように体全体を使って引っ張って持ち上げるということがしにくくなり、結果手の力だけを使った効果的なトレーニングができます。
参考にしてみて下さい。
負荷が強すぎて怪我の恐れがある
高重量を使ったXグリッパーのトレーニングでは常に怪我の危険性があります。
効果も大きい分負荷も高いので腱鞘炎になったり指を痛めたりします。
私も購入直後に張り切りすぎて前腕を痛めてしまいました。
ウォームアップを入念にして無理なく重量を増やして行くことをおすすめします。
まとめ
究極の握力強化器具Xグリッパーについて解説してみましたがいかがでしたでしょうか?
このXグリッパーを上手く使用すれば握力100kg達成も夢ではありません。
握力100kgを超えれば板垣恵介先生の漫画の登場人物たちみたいな手先の強さを発揮出来るようになるかもしれませんよ。(ほんとか?)
皆さんもXグリッパーを使用して握力トレーニングに励んで下さい!!
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