”転帰”(てんき)という言葉をご存知でしょうか?
最近、中央競馬の主催者であるJRAが競走馬の故障をホームページで発表するときに使い始めた謎の言葉です。
以前は使用していなかった言葉だと思うのですが、2018年の12月くらいから度々目にするようになりました。(2018年12月にブラックムーン故障時くらいから?)
私は長年競馬を見て来ましたが今まで”転帰”という表現を競馬では聞いたことがありませんでした。
転帰(てんき)?転厩(てんきゅう)じゃないの?
転厩(てんきゅう)なら馬が厩舎を変わるときに使われる言葉ですが、転帰(てんき)はどうやら意味が違うようです。
そこでこの謎の言葉”転帰”とは競馬においてどういう意味を持つのかを調べて見ました。
謎の言葉”転帰”(てんき)とは?
2019年4月に2頭のJRA重賞勝ち馬が怪我で戦列を離れる事となりました。
その2頭とは
- パクスアメリカーナ号
- パフォーマプロミス号
の2頭です。
JRAは重賞レースの勝ち馬については怪我をした時には公式ホームページでニュースとして発表します。
パクスアメリカーナ号は左第3中手骨の骨折、パフォーマプロミス号は右橈骨の骨折でそれぞれ戦列を離れることになりました。
この時JRAの公式ホームページで2頭とも”同馬の転帰については未定です”との表現が使われました。
う〜ん転帰ってなんだ?
同じく4月に故障した障害重賞の勝ち馬ニホンピロバロンの故障時には9ヶ月以上の休養とだけ書かれていて転帰という言葉は使われていませんでした。
転帰とは医療用語
ネットで転帰という言葉を検索してみると
病気が進行した結果、ある状態に至ること
出典:デジタル大辞泉
と出ました。
病院や保険のサイトなどが検索結果に多く表示されるところを見るとどうやら医療用語のようですね。
かなりの専門用語で我々一般人が普段使う言葉ではないようです。(少なくとも私は使ったことがないです)
ある状態に至るってどんな状態だ?
しかしこの”ある状態に至る”とは何でしょう?
これじゃちょっとわかりませんね。
そこで他にも転帰の意味を調べて見ると
怪我などの症状の経過や結果を見る
という意味も見つかりました。
これだと何となく意味がわかって来ました。
転帰だと競走馬はいつ復帰できるのか?
JRAがニュースで競走馬の故障を発表する時には基本的にはおおよその休養期間も発表されます。
例えば2018年11月に故障し休養に入ったテイエムジンソク号の場合は”今後9ヶ月以上の休養を要する見込みです”と最低でも9ヶ月以上休まなければならない故障であるということを公表しています。
それでは転帰は未定と発表された馬はいつ頃復帰できるのでしょうか?
2018年に右脚の骨折で故障したディオスコリダー号の時にJRAはこの故障に対して”休養期間は未定です”と発表しています。
私は転帰というのはこの休養期間未定に表現の違いではないかと思っています。
つまり、転帰=休養期間未定?
突然このような表現を使うようになった意図はわかりませんがおそらくはこんな意味ではないでしょうか?
転帰=今後現役続行なのか引退するのかわからない?
という解釈もできますね。
まとめ
競走馬においての転帰という表現の意味について私なりに調べて見ましたが、
転帰(てんき)とは
- 競走馬の故障部位がどの程度の期間でレースに出走できるくらいまで回復するのか未定
- 故障部位が完治しても現役続行するのか引退するのか不明
という意味ではないかと思っています。
何でJRAはこんなわかりにくい表現の医療用語を使い始めたのでしょう。
以前は確か経過観察中で未定とかわかりやすい表現の言葉だったのですけどね。
あまりファンに浸透していない言葉を使うと混乱を招くことになると思うので、よくわからない用語は使って欲しくないのが本音ですね。
それでは。
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